持っているビザ(在留資格)を変更する手続き方法

現在、日本で生活している外国人は、ビザ(在留資格)を取得して生活していますが、何らかの理由によりビザを変更しなければならない場合があります。

そのような場合におこなうビザを変更するための手続きが、「在留資格変更許可申請」となります。

ビザを変更するための手続きの流れ

ここでは、ビザを取得までの一連の流れをご説明します。

1、どのビザに該当するか検討する
まず、他のビザに変更するにしても、どのようなビザがあり、どのビザに該当するかを調べる必要があります。該当するビザがなければ変更することができないためです。
2、ビザを取得するための要件を満たしているかを調べる
ビザにはそれぞれ取得するための要件があります。該当するビザがあったとしても、要件を満たしていなければビザを取得することができません。
3、申請するための書類の作成と収集をおこなう
ビザを取得するための要件を満たしていれば、その要件を満たしていることを証明するため書類を集めたり書類を作成しなければなりません。書類の作成と収集は、思いのほか時間が掛かります。そのため、早め早めに行動することをおすすめします。
4、出入国在留管理局(旧:入国管理局)に申請をする
書類がすべて揃ったら、申請人の住所地を管轄する出入国在留管理局に申請します。なお、申請は、現在持っているビザの有効期限が切れる前に申請しなければなりません。
※短期滞在ビザ等の一定のビザからは、在留資格変更許可申請は原則できません。
5、追加書類を提出する
出入国在留管理局から追加で書類を要求されることがありますが、この場合は追加書類提出の通知が郵送されてきます。
6、ハガキが郵送される
申請時に書いたハガキで、在留期間満了日から2ヶ月後までに届きます(標準処理期間は2週間~1ヶ月となります)。ただ、このハガキには許可・不許可は記載されておらず、結果は出入国在留管理局に行かなければわかりません。
※稀にですが、ハガキではなく直接電話が来ることもあります。
7、ハガキ等の書類を持って申請した出入国在留管理局に行く
ハガキに記載されている日にちまでに、ハガキ、パスポート、在留カード等を持って、出入国在留管理局に行きます。
8、新たなビザを受け取る
許可されている場合は、出入国在留管理局に行った当日に新たな在留カードが手渡されます。

気を付けたいポイント

ビザを取得するための要件はそれぞれ異なりますが、以下のことは基本的にどのビザにでも該当するので確認する必要があります。

理由 概要
現在持っているビザの活動を適切におこなっていたこと 現に持っているビザの定められた活動をおこなっていなかったり、活動以外のことをおこなっている場合
素行が不良でないこと 不法就労、不法就労のあっせん、刑事処分を受けた、入管法に違反している場合等
日本で生活できる資産や技能があること 日常生活をおこなうことができる資産や技能があり、日本での生活に問題がないこと(世帯単位となります)。また、原則として公共の負担を受けていないこと。
納税をおこなっていること 納税の義務があるのに滞納している場合
入管法に定める届出等をおこなっていること 在留カードの記載事項に係る届出、再交付申請等を怠っている場合

もしビザが不許可になってしまったら?

もし、ビザの変更手続きが不許可になってしまった場合は、出入国在留管理局で不許可理由を聞くことになります。

結果を知らせるハガキでは、許可・不許可がわからないため、いずれにしても出入国在留管理局に行かなければなりません(専門家はハガキを見ればだいたいわかります)。

不許可の場合は別室で不許可理由を聞くことができるので、再申請をするかしないかを検討することになります。

なお、不許可理由は1度しか聞くことができません。

そのため、日本語やビザの手続きに不安があるようであれば、専門家に同行してもらったほうがよいです。

特に多いビザの変更理由

ビザを変更しなければならない場合で、特に多い理由としては、以下のようなことが挙げられます。
どのようなビザがあるか知りたい場合は、どのようなビザの種類があるのか?をご覧ください。
変更理由 変更前のビザ 変更後のビザ
留学生が就職して日本で働く場合 留学 技術・人文知識・国際業務
特定技能
転勤期間がなくなり雇用された場合 企業内転筋 技術・人文知識・国際業務
コックが起業する場合 技能 経営・管理
日本人配偶者と離婚又は死別した場合 日本人の配偶者等 定住者
日本人と結婚した場合、日本人の配偶者等のビザに変更することが多いですが、必ずしも変更しなければならないわけではありません。
永住者ビザへの変更はビザの変更となりますが、手続きは在留資格変更許可申請ではなく「永住許可申請」となります。